近所のじいさんが亡くなったんじゃが、遺産分割協議をしないといけないんじゃな。しかし、何から手をつけたらいいんじゃ。
遺産分割協議のために、まずやるべきことを解説するよ!
遺産分割協議をスムーズに進めるためには、事前準備が必要です。
特に相続人調査と相続財産調査をしっかりしておくことがポイントとなります。
遺産分割協議とは
遺産分割協議とは、相続財産の具体的な分け方を相続人同士で話し合って決めることです。
家族が亡くなったら、相続人が集まって遺産分割協議をしなければなりません。
相続人が欠けていると遺産分割協議が無効になる
遺産分割協議には、法定相続人が全員参加しなければなりません。
一人でも漏れてしまうと、無効となってしまいます。
遺産分割協議を始める前には、必ず相続人調査を行って、法定相続人を全員明らかにする必要があります。
相続財産を確定させよう
遺産分割協議では、被相続人が残した相続財産をどのように分けるかを話し合います。
したがって、どのような財産があるかはっきりしないと話し合いすら出来ません。
話し合いを始める前に、必ず相続財産調査を行って遺産の内容を確定させる必要があります。
不備があるとやり直しとなるケースも
せっかく話し合って遺産分割協議をまとめても、相続人調査や相続財産調査に不備があると、やり直しが必要になるケースがあります。
例えば、相続人に漏れが発生していたら、遺産分割協議は無効になります。
また後から財産が見つかったら、基本的にはその財産について再度分け方を決める必要があります。
このようなケースを避けるためにも、相続人と相続財産の調査をしっかり行っておくことはとても大切です。
相続人の確認方法
遺産分割協議の準備事項として、相続人調査の方法を解説します。
相続人調査とは
相続人調査とは、法定相続人を確定する手続きです。
法定相続人は、亡くなった方の生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍謄本を順番に取得していくことなどで、すべての相続人を確定できます。
相続人調査の方法
相続人調査のためには、多くの戸籍謄本類を集めなければなりません。
戸籍謄本や除籍謄本は、それぞれ本籍地のある役所で保管されています。
一つひとつの戸籍謄本類を本籍地のある役所に申請して取得していく必要があります。
遠方の場合には郵送で取り寄せることも出来ます。
具体的な戸籍謄本の集め方は、この記事で解説しているよ。
日付が連続している必要がある
相続人調査の際には、日付に連続性がある必要があります。
抜けている期間があると、その間に子どもが生まれていたりして、相続人を見落としてしまう可能性があるからです。
本籍地を何度も移っている方や結婚離婚を繰り返している方の場合、戸籍謄本類が膨大になります。
それでも必ず、全ての期間について戸籍を取得しましょう。
相続財産の調査
相続財産調査では、財産ごとに調べ方が違います。
預貯金
預貯金については、心当たりの金融機関に出向いて、残高証明書などの発行依頼をしましょう。
対象の金融機関に口座があるのか、また相続開始時点でどのくらいの預貯金があったのか知ることができます。
株式
株式については、取引している金融機関に連絡をして取引内容の開示を受けましょう。
相続人であることを示せば、預けている株式や投資信託、社債などの一覧を開示してもらえます。
不動産
毎年送られてくる固定資産税の納付書などをもとに、不動産の全部事項証明書を入手して調べましょう。
固定資産税の納付書が見当たらなければ、役所で名寄せ帳(固定資産課税台帳)の発行をしてもらい、内容を把握しましょう。
現金や動産類
現金や骨董品、貴金属や絵画などについては自宅内をしっかり探して漏れの無いよう確認しましょう。
家の中、郵便受け、貸金庫をチェック
相続財産調査をする際には、自宅内と郵便受け、貸金庫内のチェックが重要です。
自宅
自宅には遺言書や現金、契約書などの重要なものが保管されていることがあります。
特に自宅のたんすや引き出しはしっかり確認しましょう。
郵便受け
郵便受けには銀行、役所、債権者などからの書類が届くので、そこから相続財産の存在が明らかになるケースがよくあります。
また借金がある場合は、その通知が郵送されますので、しっかり確認しましょう。
貸金庫
貸金庫にも遺言書など重要書類が保管されていることが多いです。
しかし貸金庫は相続人全員の同意があり必要書類が揃っていないと開けられません。
手間はかかりますが、最優先で中身を確認しましよょう。
貸金庫には遺言書を残してはいかんぞ
コメント