共有名義の不動産は勝手に売却される?トラブルの予防策や対処法を解説

相続

近所のじいさんが死んだんじゃが、不動産が子ども同士で共有になっているらしいんじゃ。それは売れるのかのう。

自分の持ち分だけなら、売ることも出来るよ!ただしトラブルになる危険性も高いから解説するよ!

共有持分は自由に売却できる

親から不動産を相続すると、他の相続人と共有状態になる場合があります。

この共有状態になると、大きなトラブルになる危険性があります

共有とは

共有とは、一つの物を複数の人が共同所有することです

不動産は一つですが、複数の人が共有できます。

共有者は、自分だけの判断では不動産を売却できず、共有者全員の合意が必要となります

共有持分だけなら自由に売却できる

一方、共有者は自分の共有持分だけであれば勝手に売却することができます

持分売却の際には、他の共有者による同意は不要ですし、通知する必要すらありません。

たとえば親から相続した不動産を兄弟で2分の1ずつの割合で共有している場合、弟は2分の1の共有持分を兄に断らずに第三者へと売却できます。

共有持分の売却先

共有持分の売却先は、専門の不動産会社となることがほとんどです

こうした専門会社を共有持分買取業者といいます。

共有持分だけを買い取っても使いみちがないので、一般の方が共有持分を購入することはほとんどありません

共有持分買取業者の購入後

共有持分買取業者は共有持分を買い取ったら、ほかの共有者からも持分を購入して不動産全体の所有権を獲得します。

そして買い取った金額よりも高値で売却して、利益を得ることをビジネスモデルとしています

最初から転売が目的なんじゃな。

共有持分買取業者は、他の共有者に持分を売却するように提案してきます。

持分を売却した相続人が、他の共有者へ知らせていなかった場合、この時点で初めて共有者が勝手に持分を売却した事実を知ることになります。

共有持分を売却されたケースの対処法

共有持分買取業者と交渉をする

業者は持分を売却するよう提案をしてくるので、納得のいく金額であれば売ってもかまいません。

あるいは、こちらから相手の持分を買い取って完全な所有権を手にする方法もあります。

ただし、金額については不動産会社が他の共有者に有利になる条件を提示するケースはまずありません。

たいていは、安く買い叩こうとしたり、高値で売ろうとします。

そういう商売なんじゃな。しかし断り続ければいいだけじゃろう。

そうはいかないよ!

共有物分割請求をされるリスク

共有持分の買取交渉が難航すると、不動産会社は共有物分割請求を行います

共有物分割請求とは、共有物件の共有状態の解消を求めることです。

そこでは、まず当事者同士で話しをします

話し合いがまとまらない場合

その話し合いで解決できない場合には共有物分割訴訟という裁判によって決定します

裁判になると、裁判所が共有物の分割方法を指定します。

どちらかが代償金を支払って取得するか、物件を強制売却してお金で分けるケースが多いです。

このように不動産業者ともめていると、最終的には裁判を起こされて大きなトラブルになるリスクがあります

こうなると、不動産を売却した子どもとの関係性は崩壊するのう

最初から不動産の共有を避ける

共有持分権者による持分の売却や共有持分買取業者との共有トラブルを防ぐためには、そもそも不動産を共有状態にしないことが重要です

共有状態にすると、他の共有者が持分を売却しても、何も文句を言えないからです。

早めに共有物分割をしておく

遺産相続時に共有にしてしまった場合には、早めに共有物分割をして共有状態を解消しましょう

共有物分割の方法としては、「現物分割」、「代償分割」、「換価分割」の3種類があります。

・現物分割:土地を分筆して分ける
・代償分割:誰か1人が他の相続人へ代償金を払って単独で不動産を取得する
・換価分割:不動産を売って売却金を分ける

この記事で詳しく解説しているよ!

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とにかく最初から共有にしないことが重要じゃのう。

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