リバースモーゲージで老後資金を準備できる。メリットとデメリット

近所のじいさんが、リバースモーゲージを使ってお金を借りたと言っていたが、なんのことじゃ。

自宅を担保にしてお金を借りることだね。こまかく解説するよ。

リバースモーゲージとはなにか

リバースモーゲージとは、自宅を担保に生活資金などを借入れすることです。

お金を借入したあとも、その持ち家に継続して住み続けることができます。

返済については、借入人が死亡したときに担保となっていた自宅を売却して、借入金の返済に充てられる仕組みです。

若者向けのものではなく、高齢者向けの貸付制度といえるでしょう。

まとまった金額を一度に借りる方法もありますが、カードローンのように上限までは自由に回数を分けて借りる方法が一般的です。

このリバースモーゲージをおすすめできる人は、次のような人たちです。

資産価値の高い自宅があるが、自宅を残したい家族はいない。住むところには困らない一方で、預貯金が少なく老後に使えるお金に不安があるという人にはおすすめです。

自宅に住み続けながら生活資金を増やすことができるので、老後資金が不安だという人には向いています。

相続人がいない人や自宅を残す必要がない人は、リバースモーゲージを利用して、生活資金を充実させてもいいでしょう。

ただし、1人でも子どもがいる場合は、リバースモーゲージを利用する前に必ず同意を得る必要があります。

子どもが遠くに住んでいるなど、自宅で暮らすよりも世話をしてくれる人がいる老人ホームで暮らしたいという人も多くいます。

しかし、一般的に老人ホームの入居費用は高めです。リバースモーゲージを利用すれば、まとまった資金を入居費用の一時金として使うこともできます。

入居のために自宅を売る方法もありますが、自分の生存中に自宅を手放すことに抵抗を感じる方も多いので、そのような方は利用を検討してもいいでしょう。

メリットをまとめると以下の通りです。

1.毎月の支払いは利息のみ
2.自宅に住み続けながら老後資金の借入れができる
3.借入人が死亡した場合でも、配偶者が契約を引き継いで住み続けられる

一方でデメリット（注意点）もあります。

1.利用できる物件のエリアはほぼ都心エリアに制限される
2.変動金利のため月々の利息返済額が変わりやすい
3.自宅価値の下落によって、途中で返済が必要になる可能性あり

むむ、途中で返済が必要になるかもしれないのか。

金融機関にもよりますが、多くの場合、貸付限度額は担保評価額の50～60％と低めに設定されています。

数年ごとに評価の見直しがおこなわれますが、それにあわせて貸付限度額の見直しもされます。

このときにそれまでの借入額が貸付限度額を上回ることになれば、上回った分あるいは残高すべてを返済する必要があります。

リバースモーゲージは、大きな注意点もありますが、有効活用できれば老後の大きな選択肢になります。

金融機関によって内容も違うので、しっかり比べて、自分にあった商品を選びましょう。