多くの人は、「大した財産もないから、うちは相続トラブルとは関係ない」と考えています。
しかし、実際に相続トラブルが起きている家庭は、そんな一般家庭が多いんです。
相続トラブルになると、自分達で話し合っても分け方を決められないので、家庭裁判所で遺産分割調停をすることになります。
実はこの家庭裁判所に持ち込まれるケースのうち4分の3は相続財産が5,000万円以下、約3割は相続財産が1,000万円以下という一般家庭なんです。
つまり、相続トラブルはお金持ちの問題というのは間違っているんです。
資産は「自宅と少しの金融資産」こそ危険
よくある揉めるケースを出します。
資産は自宅(2,000万円)と、金融資産が1,000万の、いわゆる一般家庭です。
この家庭は両親が亡くなっていて、子どもが３人いたとします。自宅に長男夫婦が住んでいて、二男と三男は別居しています。
このケースでは、3人とも1,000万円分ずつもらう権利があります。
遺産分割で分けにくい
この場合、資産をどう分けるべきでしょうか
【長男の主張】
この家は俺が住んでるから、もちろんもらう。お金は仕方ないから、二男と三男で分けていいよ。」
【二男と三男の主張】
「いやいや、自宅のほうが価値あるじゃないか。現金500万円ずつでは平等じゃない。均等にもらうために、さらに500万ずつ払ってくれ！」
これが、実はよくある揉めるケースです。金融資産がもっとたくさんあれば、それでうまく分けられるはずです。
「大した財産もないから関係ない」と考えずに、「大した財産もないからこそ、準備しよう」と考えて準備しましょう
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